ホビーに関連するDIY・その他
<住宅模型を作る-DIY>
住宅模型製作の基本的な方法です
住宅模型は家を新築したときや購入した記念に作ったりしますね。私もそうでした。
ですが何の知識もないためどうしていいか分からず、ただ図面の上にバルサ材を切って組み立てたのが始まりでした。その時の出来栄えといったら人に見せるようなものではありませんでした。
ですが、立体的な空間を把握できるため、無駄な空間を見つけることができ設計士さんにクローゼットとして変更して頂いた経緯があります。
ですので、住宅模型というのは単にミニチュアを楽しむというだけではなく、建てる前に構造や動線、日当たり具合、空間を把握できる大変便利な模型と言うこともできると思います。
設計士さんも受注すると作ったりしますね。建築関係を勉強されている学生さんも作っていると思います。
作り方ですが、簡単にご説明すると以下のようになります。
私個人の方法なので(といっても通信教育で学んでいます)その他の方法があるかもしれませんがご了承ください。
住宅模型製作に必要な工具や道具
1.カッター | 材料の切り出しに使用します カッター(Amazon) |
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2.細工カッター(鋭角刃カッター) | 小さい材料や細かい部分のカットに使用します。材料の切り出し以外の細かい作業はほとんどとこのカッターを使用します。 鋭角刃カッター |
3.カッティングマット | 材料をカットするときの下に敷きます。(カッターの刃も保護します)作業のやりやすさから横60cmくらいの少し大き目サイズがいいでしょう。 カッティングマット |
4.15cm~20cmくらいのステンレス直定規 | 小さい材料の切り出しの定規に使用します ステンレス直定規 20cm |
5.三角定規 | 主に直角が必要な線引きに使用します。少し大き目の2枚セットのものがいいです。目盛はなくてもかまいません。 |
6.両面テープ | 色を付ける(紙を貼る)時に使用します。幅20mm、10mm、5mm位を用意します。特に色付けのときには幅20mmのものを沢山使います。 |
7.鉛筆と消しゴム | 線引きに使用します |
8.図面 | 模型は基本的に図面サイズに作ります |
9.(60cmのステンレス直定規) | 台や大きな切り出しに使用します ステンレス直定規 60cm |
10.(スコヤ) | 細かい直角出しや線引きに使用します。ちょっとしたカットにも利用できます。あれば重宝しますよ。 スコヤ |
住宅模型の材料(基本的な材料)
1.スチレンボード (2mmと3mm) |
模型の主材料です。発砲スチロールの両面にケント紙が貼られています。壁や屋根等に使用します。2mmは壁と屋根材、3mmは床材として使用します スチレンボード2mm スチレンボード3mm |
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2.カラーテープ(各色) | 窓枠や手すりに使用します |
3.塩ビ板 | 窓に使用します |
4.紙類(必要に応じて) | ・サンド紙 ・マーメード紙 ・ツムギ紙 ・ラシャ紙 ・ケント紙 壁の色や屋根の色付けに使用します。紙質により壁の風合いも変わります |
5.スチレンボンド | スチレンボードを接着します スチレンボンド |
こうしてみると小さいですが道具の種類や材料もいろいろ必要なのが分かります。
住宅模型の作り方(超簡単説明)
1)【室内床の作成】 | 図面の壁外側の線を基準に、スチレンボードの厚さ分2mm少ない寸法を計り、その寸法で厚さ3mmのスチレンボードをカットします |
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2)【室内床の作成】 | 図面の各部屋の仕切線を測定して3mmスチレンボードに写します(部屋の仕切も付ける場合) |
3)【壁の作成】 | 図面の壁外側の線の長さを計ります(角で重なる厚み部分を考慮し、内側になるスチレンボードの長さを片側2mm分短くします) |
4)【壁の作成】 | 2mm厚のスチレンボードから計った長さで壁を切り出します (1階と2階を分ける場合の高さは、1階部分の高さ基礎(約30cm)+室内高さ(約2.4m)を図面と同じ縮尺で高さを割り出します) 住宅模型の基本図を作ってありますので宜しければご参照ください 細かく作りたい人は部屋の仕切壁や階段、内装の色付けもするとよりリアルにできます |
5)【2階部分の作成】 | 1階と2階を分ける場合の2階部分で、2)~4)と同じです ただし、1階高さにある基礎部分は不要です。また、壁は屋根の形状に合わせてカットする部分(高さが変わる部分)もあります |
6)【屋根の作成】 | 屋根は角度があるので注意します 図面に書かれている屋根線は屋根を上から見た線が書かれていますので、切り出す場合はそれを寝かした状態の形状を切り出す必要があります 屋根と屋根が合わさる部分(頂点)の長さを計ります 屋根の一番下部分(軒下先)の長さを計ります 図面屋根の勾配から屋根の長さを計算します 各長さから屋根材を切り出します (屋根勾配から簡単に線を引けるテンプレートツールが通信教育のセットにありました) 計算による屋根の切り出し ![]() 屋根の図面は勾配があるものを上から見た平面図となっています。 例えば、上図の屋根”A”の部分の勾配をなくし平面に置いたとすると青点線のようになります。ですので、実際の”c”の長さ(台形の高さ)は屋根の図面の長さより長くなります。でも”a”と”b”の長さは変わりませんね勾配が図のように10対5(5寸勾配)の場合、(L)の長さが”c”の長さとなります。 勾配の直角三角形から(L)の長さは、図右上の式で計算できます。>従って、”t”の長さを屋根図面で測定すれば(L)を求めることができます。 例)”t”の長さが55mmの場合、 (W)=55、なので(H)=27.5となります。※屋根勾配が10対5なので(H)=(W)*5/10 (L)=√(55)二乗+(27.5)二乗 = √3025+756.25 = √3781.25 = 61.49(約61.5mm)となります。 接着面のカット ![]() 屋根は勾配がありますので、接着面も斜めにカットする必要があります。屋根のスチレンボード接着面から約2mmほどずらしステンレス定規をセットします。 60cmの金尺が2mm厚くらいですのでそれを立ててステンレス定規を当てる方法もあります。ステンレス定規からスチレンボードの下側先端(点線部分)を正確にカットします。ステンレス定規を動かさないことと、カット面にムラが出ないように注意します。 |
7)【色付け】 | 壁や屋根に色付けをします 切り出したパーツにパーツからはみ出すように両面テープを貼ります。はみ出した両面テープはスチレンボードの切り口にステンレス定規を当てそのすき間をカッターでカットします このようにパーツの端まで両面テープがくるようにシッカリ貼ります。 両面テープの台紙を剥がし、その上から対象となる紙を貼ります。 パーツからはみ出した紙は両面テープと同じ要領でカットします。 <注意>壁に紙を貼る場合、スチレンボードが内側に重なる短い方のボードの紙は、外になるスチレンボードの切り口が隠れるようにその厚さ分(2mmほど)はみ出してカットします |
8)【窓切りや庇付け】 | 建物には窓があります その窓部分を図面から正確に切り取ります 私は切り取った窓の内側に角材を入れてそこに窓の塩ビ板を接着するようにしています。庇や雨戸部分のパーツも作ります 庇はスチレンボードを接着したときに斜めになるよう斜めにカットして色付けをします 雨戸は黒い厚紙にカッターで軽く切り目を入れ雨戸として窓の横に貼り付けます |
9)【窓の製作】 | 塩ビ板を窓サイズに切り取り、窓枠をカラーテープで作ります。カラーテープの重なった所は面倒がらずに切り取ります。 |
10)【組立と接着】 | 作った各パーツを組み立てます。同時にスチレンボンドで接着します。 |
これはある不動産屋さんから依頼されて作ったものです。
こちらは住宅模型を勉強しているときに近くの知り合いのお宅にお願いして作らせてもらったものです。大きなお宅です。
以下の住宅模型基本図は製作するときの参考資料として作成したものです。
また、初めは自己流で模型作成していましたが、やはり知識的に限界を感じ通信講座を受講しました。
多少の費用は掛かりますが、基本的な知識と要領はすぐ覚えられますし、なにしろ完成度が違います。
本気で考えられている方は受講することをオススメします。
住宅模型基本図(mh1.gif)
また、建築模型 住宅模型に関する本もありますので参考にしてみてください。
全体的な見栄えも整える場合はジオラマが参考になりますよ。